どうも、たそがれです。寒くなってまいりましたね。本日はITプロエキスポにて行われた、マネーフォワード辻社長と日経フィンテック原編集長の特別講演のレポートを、我が備忘録のごとく書きしたためることにしてみんとす。
上場マネーフォワード、フィンテックの未来をどう描く
マネーフォワードは個人向けや法人向けのクラウド会計サービスを展開する企業です。最近マザーズに上場したばかりで、CEO辻氏は上場後初のイベント登壇。この点でも注目度が高い講演でした。
マネーフォワード辻氏のご経歴はピッカピカピッカーンですね。
京都大学農学部を卒業後、ペンシルバニア大学ウォートン校MBA修了。ソニー株式会社、マネックス証券株式会社を経て、2012年に株式会社マネーフォワード設立。新経済連盟の幹事、経済産業省FinTech検討会合の委員も務める。
最近では新規事業として自動貯金サービス「しらたま」っちゅうやつも始めたようです。あとは後払い決済とかもやってるんだって。知らなかった。三井住友銀行やみずほ銀行等と提携したりして堅牢なサービスであり、元LINEの森川さんが社外取締役。日銀金融庁の神田潤一郎氏も最近ジョイン。固くもあって、新しくもあって、バランス取れている会社って感じですね。
社名は知っているけど、もちろんサービスもざっくり知っているけど、どんな色の会社なのかちゃんと知らなかったので、よさげだなぁって思いますた。単純やな。感じいいなとかで決める。でもそんなもんだよね。
スタートアップって独特のよどみがある会社も多いし、オーラ診断みたいな世界になっちゃうわ。
初めて拝んだ辻社長は予想より声が甲高くいらっしゃいますね。なんかビリケンさん感があってありがたいかんじのお金貯まりそうな感じしました。え?すごい褒めてます。元ソニーで経理などされていたそうです。
モデレーターは日経フィンテック編集長の原隆氏です。
マネーフォワードは本日(12日)15時に2つリリースをだしました。
千葉銀行・北洋銀行提供の参照APIとの公式連携を2018年春に開始するそうです。
また、「MFクラウド会計・確定申告for◯◯銀行(仮称)」をスタート
こちらも北洋銀行と2018年春から取り組むそうです。
北洋銀行の石井頭取は、フィンテックを重要な取り組みだと位置づけており、協力的だそう。辻さんに聞いたところ、昔よりフィンテックに前のめりな金融機関が増えてきているそうです。金融機関を動かすのは超絶大変でしょうから、こういう前のめりな金融機関があることは、日本のフィンテックの進化を支えているでしょうね。
スタートアップが金融機関と商談しても、決まるまでに1年2年、動き出すまでにはさらなる年月がかかるというような話を聞いたことがあります。今の世の中の変化のスピードと大幅に乖離してますよね。
新幹線とかリニアとかがサービス競争してる中で「立派な馬車で大阪東京間を移動していいよ〜」と言われても、断念しちゃうよね。惹かれへん。
Q:海外進出のハナシってどーなの?
まずそもそも世界のフィンテックはどうなっているんでしょうか。
アメリカは国民はみんな銀行が嫌いという前提があるそうです。
貧富の差、所得の差がすごいので、既存の金融機関を倒そうとするフィンテックの動きは応援されやすいのだとか。
片や日本は、金融機関の仕組みがうまくできている。ゆえにイノベーションも起こりにくくなっている。嬉しい悲鳴ともいえる。片やの片や、新興国はというと、もともと便利な金融システムなどが整ってないため、スマホで送金ができるかとなると一気にアダプトできちゃうわけです。ほらあれあれ、エムペサとか。柔らかな脳みそで飛び級で進級できちゃうんですね。
マネーフォワード辻さんはインドネシアによくフィンテックの市場偵察に行っているそうです。
インドネシアには、バイクを借りるサービスがある。(緑のやつ)
IOT的な感じで、支払いが滞るとエンジンがかからなくなるので、バイクを渡しちゃって取られちゃってということが起こらない。なんかテレビでもやってたな、これ。これまで、バイクを買えないからバイクを利用したお金を稼げる仕事に従事できなかった人々が、IOT ✕ フィンテックなここのサービスで就労のチャンスを得たわけです。
ほんでもってフィンテックが進むポイントのひとつはコストが1/10くらいになることだと考えているそう。例えば、ネット証券が一気に普及したのは手数料が1/10ほどになったから。これはおそらく1/2だったらだめだった。1/10というのは社内でも意識するようによく言っているとのこと。
海外と言っても広いですが、マネーフォワード辻さんが注目するエリア(海外)は圧倒的にアジア。ウィーチャットペイとか革新的すぎて、使ったあとにNYに行ったらNYが古く感じたとか。中国の方が進んでるなーと。
キャッシュレス決済の割合は、日本:18%に対して中国:56%。中国で圧倒的に進んでいます。
Q:上場してよかったこと。
黎明期から投資してくれたVCの人たちにリターンを返せてホッとした。
これからさらに期待を越えていくために事業に集中しなければならないですね。
Q:マネーフォワードのサービスで何が起こった?
何が売れたかなど購買行動が可視化できたことによって、PDCAサイクルが早くなった。今、中小企業をクラウド会計で良くできているという実感値が出てきていますね。
Q:今後なにする?
いろいろとアイデアはあるが必ずしも全部を自社で開発する必要はない。
ユーザーからは勤怠サービスが欲しいという声が多い。
素晴らしい勤怠サービスはすでにあるので、連携すればいい。
ユーザーが、いい部分使える部分を取捨選択してほしい。
求められるサービスを開発するよりも、たくさんのデータを預かっているので、ユーザーがまだ気付いていないようなサービスを創造し提供したい。
Q:マネーフォワードってブロックチェーンとか興味あります?
従業員200人の4割がエンジニア。
ブロックチェーンに興味があるエンジニアも多い。
個人的にはブロックチェーンもビットコインもICOも興味はある。(注:マネーフォワードでICOやるとは全く言ってません)
ワクワクします。
会社としてはブロックチェーンというインフラを使うことにより、
金融サービスはコストダウンが実現できそうなので興味あり。
Q:その他の興味は?
音声入力、生体情報認証などなど興味ある。
アウトプットは人工知能になっていくんだろうな。
ロボティクスも。
海外のロボットはメカ感すごいけど、日本は見た目が可愛いロボット(ぺっぱーくんとかかな?)を考えたり作るのが得意。日本のハードウェアはチャンスでは。
Q:日経フィンテック原編集長はICOをどう思う?
新しい動きを応援するのか規制するのかのセンシティブな局面。
個人が事業のために資金調達をするのはこれまで難しかったが、新しい動きは非常に面白い。VCの存在意義もまた新たに問われるようになるでしょうね。
今日は真面目やなぁ。
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